まつむし音楽堂通信

 2018年 新春号

 

●戦後の高度経済成長期は1973年のオイルショックを境として不景気のどん底に転換、その後の円高、バブル景気により戦後の跡形も消えて「昭和」が終わりました。昭和歌謡、昭和レトロ・・・と「昭和」ノスタルジーを表象する語句ならいくつか思い当りますが、さて「平成」は、とかんがえてみました

●バブルが崩壊して金融機関の統廃合、消費税導入、就職氷河期、郵政民営化、年金問題、津波、原発・・・といろいろあった「平成」時代。最後は「北」でしょうか、「中東」でしょうか、それとも「東シナ海」でしょうか。

●陛下の譲位のお言葉がsなければ、「平成」の御世(みよ)は“平らかにして成る”とはいかなかったでしょう。新しい元号についてはともかく、再来年度の年初には御世替わり。暦の刷新にあやかり、景気後退の閉塞感を打ち破る「ロマン」(幻想ではありません)がほしいところです。

●「ロマン」には、お伽噺ならずとも、未知の世界をひらくという希望が秘められていますが、阪神淡路大震災から始まった「ボランティア」活動の潮流にも「ロマン」が認められます。

●見知らぬ土地で、見知らぬ人たちと接触しながら救援活動を続ける・・。そこには、人とのつながりを確認する「ロマン」が、かならず存在しているのです。「ボランティア」への目覚めは、紛れもなく「平成」時代の産物、希望の星となりました。

●かつては「人生50年」。長寿社会となった今では「人生100年」の計を立てねばなりません。3人に1人が高齢者、100歳まで生きる人たちが少数ではなくなるという新しい社会の到来です。さて、2018年。老後がワクワクと待ち遠しくなるような社会に向けて、「ロマン」あふれる国民的ヴィジョンは、果たして描けるのでしょうか-。

(和田高幸)

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