まつむし音楽堂通信

 2020年 新年号

 

●令和2年、2020年。「2」という数字には、「引力」と「斥力」が同居しているのでしょうか。「フタリ」、「フーフ」・・・引っついても離れても、カップルは素敵です。歌謡曲にもありましたっけ、「♪別れても~、好きな人・・」。

●米軍のイランへの空爆(要人殺害)で明けた2020年は波乱含み。「男と女」「善と悪」といった二元論、あるいは「資本主義と共産主義」「イスラム教とキリスト教」といった二極構造で色分けできない現代の社会を反映しています。

●各国の利害が複雑に絡み合っていますから、戦争をしても、「勝敗」は、スポーツのようには決まりません。ただ敵味方ともに、「ぶつ」かっても傷つくことはなるべく避けたい、「ぶ」なん(無難)にいきたいという意識が潜在しているようです。

●とはいえ「何でもあり」の現代社会。一触即発の火種が消えることはありませんし、自然災害や人災もあるでしょう。これからの時代はなおさら、常識を超えた災厄が身に降りかかることを想定しなければなりません。

●かといって、怖がっているばかりではおもしろくありません。本屋の軒先で見つけた週刊誌の見出しに、「2020年代の面白がり方」というのがありました。あらかじめ「危険」を見つけて、これを前向きに楽しめということでしょう。

●外宇宙からやってくる病原菌や邪悪なエイリアン、巨大な隕石の衝突などから地球を守る、といったSF(映画)はけっこう楽しめた記憶があります。「弱きを助け、強きを挫く」正義の味方にあこがれるのも、未来の危険を予知しようと空想するのも、危機管理の方法としては意外に有効かもしれません―。

(和田高幸)

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