まつむし音楽堂通信

 2020年 コロナ号

 

●新型コロナウイルス(COVID-19)が国内外で猛威を振るっています。街では休業や営業時間を短縮する業態が増え、学校の多くは休校です。テレワーク(在宅勤務)が日常化したオフィスワーカーたちも、休校で時間にゆとりができた学童や学生たちも、インターネットを介して画像を交換、仕事や勉強に励んでいるというのが日常の風景となってきました。

●窓を開け、「濃厚接触」を避けて自宅待機するのが感染者を減らす要諦。とはいっても人には「集合する」習性があります。政府が発令した「緊急事態宣言」は、「クラスター(集団)」による感染拡大の連鎖を予防するのが目的ですが、すでに各地で発生している感染の勢いはかんたんには止まらないでしょう。

●もちろん、ウイルスに対する抗体があれば感染や発症の恐れはありません。今回の新型ウイルスに感染、死亡する人たちには地域や人種による偏りがあるそうですが、国や地域によっては人口が減り、職種や年齢構成が変わります。さらに経済構造の変化により通貨システムも変わることが予想されます。

●自宅で病床に伏した子供の頃を思い出しましたが、数週間、あるいは数か月も外界と遮断されると久しぶりに見る風景がすっかり変わっていることに、当時小学生だったわたしは新鮮な驚きを覚えました。

●さて、新型コロナウイルスの世界的な蔓延が終息すると、世の中はどのように変わっているのでしょうか。病院では、医師や看護師に代わって医療ロボットが検査をこなし、AI(人工知能)が診断の大部分を受け持っているかもしれません。

●ライブハウスでは生演奏を迫力ある映像と音響で配信、これを携帯端末や家庭に設置したAV機器で楽しむのが主流になりそうな気がします。つまり「オタク」の拡大版ですね。学校や塾の多くは遠隔授業となるでしょう。感染の心配はないし、大人数を収容する場所も要らなくなります。

●結果として数か月後の世界は、通信技術とデジタル技術が融合、いつの間にかわたしたちの暮らしと密着しているというわけですね。ですから、「団塊(だんかい)世代」で「スマホ」を使いこなせないわたしも、この流れから取り残されまいと必死で足掻(あが)いているのかもしれません―。

(和田高幸)

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