[まつむし音楽堂]通信

 2013年晩秋号

 

●初霜に重なる紅い落ち葉を踏みしめる感触を満喫することもなく、寒い冬の到来を予感するこの頃。ことしはホワイトクリスマスになるかも、と淡い期待をいだきつつも、フィリピン、レイテ島に前代未聞の大型台風が到来して大きな被害をもたらしました。世界的な気象変動の行く末を危惧するのはしかたありませんね。

●寒くなると、空気の透明感が増すためか、お星さまや街の灯りがとてもきれいに見えます。
「♪赤い灯(ひ)、青い灯、道頓堀の・・」「♪まちのあかりがとてもきれいねヨコハマ・・」なんて歌もありました。 「♪夕焼け空が真っ赤っか・・・」「♪北のくにではもう、かなしみを暖炉で・・」までいくと郷愁がつよくでてきます。ともあれ、雪の降るクリスマスは「♪たのしいペチカ・・」といきたいものですが―。

●人工的な都会では、野生の自然にふれることはなかなかできません。しかし、天王寺公園にある日本庭園「慶沢園」や長居公園「郷土の森」は、野生をうまく取り込んでいるのでおすすめです。時折、かん高い野鳥の声も聞こえてきて清清しい気分になりますよ。晩秋の候、車の走行音やエアコンの排気音など人工的な騒音の少ない公園で、鳥の声や虫の声、風の便りをきくのも一興でしょうか。

●ところで、人間のからだの71%は水分。弘法大師空海は、「五大(地水火風空)みな響きあり」と看破しました。水でできたわたしたちのからだも、おのづから振動して音を出しているというわけですね。たしかに声を出せば、胸や背中が響いているのを手で触って感じることができます。人が集まれば、きっといろいろなハーモニーを奏でていることでしょう。

●「発声」には、「メッセージを伝える」だけでなく、臓器を「奮い立たせる」といった医療的効果が期待できます。だから、みなさん大いに「声」を出しましょう。井戸端会議も結構、侃々諤々(かんかんがくがく)と議論するのも結構、もちろんカラオケは推奨ものです。

●まつむし音楽堂では、ことしも「年忘れ 生(カラ)オケマシーン」(12月23日午後1時から。入場・出演無料)をひらきます。ハウスユニット(ピアノ、ドラム、ベース)の伴奏で、あなたの自慢のノドをご披露ください。ゲストにはシャンソン歌手、MASUZUさんをお迎えします。おたのしみに。

(和田高幸)

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