まつむし音楽堂通信

 2016年 立春号

 

●一冊5円で借りられる貸本屋のマンガ単行本を読み漁った小学生時代の記憶が甦ってきたのは、いわゆる「ロボット」の時代が本格的にやってきたからでしょうか。ロボットと人間が共存する「鉄腕アトム」や「鉄人28号」、ずばり「ロボットくん」というマンガもありました。ネコ型ロボット「ドラえもん」はおなじみです。

●擬人的なロボットに欠かせないのが「人工知能」(AI)ですが、こちらは近年の進歩が目覚ましく、2025年頃には人間の頭脳を超えると予測されています。「碁」や「チェス」に勝つのは朝飯前、負けて破れかぶれになった人間たちと互角に口論も戦わせることでしょう。

●ロボットは食べなくても死ぬことはないし睡眠も不要、任務に忠実です。とすればガードマンなどには打ってつけですね。ただ初期費用はべつとして、燃料代や修理代のほか、使い方によっては課税の対象にもなるかもしれませんが。

●将来ロボットの数が増え、さらに優秀な品種が出現して「人格」のようなものを主張しはじめたらどうしましょうか。憲法に「基本的人権」ならぬ「ロボット権」を明記しなければなりません。しかしそのころには、わたしは間違いなく鬼籍に入っていますので考えないことにします。

●マンガのヒーローとなるロボットや超人に仮託するのは人間の願望です。「勧善懲悪」を信念とする「正義の味方」で、常に並はずれた能力を発揮することが期待されています。近未来に出現する知能ロボットたちが、人間の願望を裏切らずに、いつまでもヒーローであり続けてほしい、と願うばかりです。

(和田高幸)

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