片山公壽(日本最終神祇師)特別講義録
「葛木(城)神道」「伊勢古流」ほか「両部神道」の口伝記録
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『葛城神道』開示にあたり・・
伊勢古流、葛城神道に関する記録はすでに皆無となっていると想像されるが、明治初期までは全国で二十数人いたとされる「記憶の達人」両部神道の神祇師たちは、「口伝(くでん)」としてその長大な記録を保持してきたようだ。ただ一人、日本最終神祇師としてその記録を継承したのが片山公壽師であるが、彼は悲惨な生い立ちを克服し、生死をさまよう荒行をへて、通常であれば二十六年間の一子(いっし)相伝(そうでん)を必要とする「口伝」を十九年間で暗誦したといわれる。その貴重な記憶を文字として残せないかとかんがえたわたしは、片山師に講傳会をひらくことを提案し、そのテキストとして辛うじて文字記録を残すことができた。
「講傳会」はすでに二十年以上も前に終了し、戦時中広島の病院で被爆、九死に一生を得た片山師もすでに高齢で自由の利かない身となった。そこで、わたしの手許に残る「口伝」ベースによる文字記録を公開することが最も賢明な方法とかんがえた次第である。(歴史書にない記録がほとんどであろうが、かつては在野の日本人のあいだで共有された一般教養的なものであったかもしれない・・)
なお、記録にはPCを使用したが、片山師による入力過程についてわたしは一切関与していないことをお断りしておく。超常的な現象は、いつの世にも存在するからである。
*「記録」は順次、「暮らし魔法館」(まつむし音楽堂)のサイトにて(なるべく原文のまま)開示する予定。
(片山公壽講傳会世話人・和田高幸)