新型コロナウイルスが国内外で蔓延してその影響が憂慮されていますが、神社でお祓い祈願をする人も増えているようです。お祓いに欠かせないのが「大祓(おおはらえ)祝詞(のりと)」(中臣祓)ですが、この祝詞について解説した秘伝記録(日本最終神祇師・片山公壽師による)を掲載しますのでごらんください。
(内容)
一)秘傳中臣祓
二)訓解中臣祓
「中臣神事極秘伝菩薩(略字)」
中臣祓序文に曰く。
第一段 神孫降臨祓の曰く
第二段 天之御陰に曰く
第三段 群生犯罪祓に曰く
第四段 天上所犯罪祓と曰く
第五段 國土罪祓と曰く
第六段 祓 具
第七段 太諄辞祓
第八段 天地感応祓
第九段 譬喩祓
第十段 徳化利生祓に曰く
第十一段 鎮悪神祓
第十二段 八百万神納受祓 35
「葛木(城)神道」「伊勢古流」ほか「両部神道」の口伝記録を開示します。
2022年は聖徳太子の1400年忌。ここ大阪には太子建立の「四天王寺」があり、かつては「日想(にっそう)観(かん)」(お彼岸に西の海、鳥居の中央に沈む夕日を拝む信仰)の拠点ともなった四天王寺西門前(さいもんまえ)の「鳥居」に集まる人々で賑わったことを知る人は少ないかもしれない。天王寺は遣唐使船が発着した住之江の湊(みなと)や住吉神社にも近く、「西方浄土」を具現する大阪湾を意識して社殿を構築しているのは明らかだが、当時の大阪はユーラシア大陸との交流など外来文化の窓口ともなっていた。
太子は、仏法を担う蘇我(そが)氏側についたが、いっぽう古神道を堅持する物部(もののべ)氏と戦い、戦勝の折には「四天王寺」の建立を誓ったとされる。敷地はもとより、このあたりはもともと物部氏の領地であったことが知られているが、佛教と神道の戦いについてはともかく、「鳥居」と「五重塔」(仏舎利塔)が共存する四天王寺は、佛教と神道が共存した伝統的な「両部(りょうぶ)神道(しんとう)」の具現とみなせるだろう。法隆寺に先立つ四天王寺の宗旨は唯一「和宗」となっており、「和をもって貴しとなす」十七条憲法の精神とも共通するが、佛教と神道の和合、つまり「両部神道」の拝殿を意図して建立したのではないか、と推察される。
すでに知る人は少ないが、明治時代初期の「神仏分離令」まで続いた「両部神道」はじめ、わが国の宗教事情についての口伝を伝承する日本最終神祇師、片山公壽師により、だれでもアクセスできるようになった文字記録を公開します。
記録」は順次、「暮らし魔法館」(まつむし音楽堂)のサイトにて(なるべく原文のまま)開示する予定です。
(片山公壽講傳会世話人・和田高幸)
◆◇◆
『葛城神道』開示にあたり・・
伊勢古流、葛城神道に関する記録はすでに皆無となっていると想像されるが、明治初期までは全国で二十数人いたとされる「記憶の達人」両部神道の神祇師たちは、「口伝(くでん)」としてその長大な記録を保持してきたようだ。ただ一人、日本最終神祇師としてその記録を継承したのが片山公壽師であるが、彼は悲惨な生い立ちを克服し、生死をさまよう荒行をへて、通常であれば二十六年間の一子(いっし)相伝(そうでん)を必要とする「口伝」を十九年間で暗誦したといわれる。その貴重な記憶を文字として残せないかとかんがえたわたしは、片山師に講傳会をひらくことを提案し、そのテキストとして辛うじて文字記録を残すことができた。
「講傳会」はすでに二十年以上も前に終了し、戦時中広島の病院で被爆、九死に一生を得た片山師もすでに高齢で自由の利かない身となった。そこで、わたしの手許に残る「口伝」ベースによる文字記録を公開することが最も賢明な方法とかんがえた次第である。(歴史書にない記録がほとんどであろうが、かつては在野の日本人のあいだで共有された一般教養的なものであったかもしれない・・)
なお、記録にはPCを使用したが、片山師による入力過程についてわたしは一切関与していないことをお断りしておく。超常的な現象は、いつの世にも存在するからである。
*ここに掲載する原稿は、2000-2002年、日本最終神祇師・片山公壽師の講傳会においてテキストあるいは資料として用いられたものです。仮名遣いや用語については原文を基本としておりますが、旧字のフォントがない場合もあり文章が重複する箇所も少なくありませんのでご了承ください。 なお、無断で転載、引用することを禁じます。また電子媒体を含む複製もお断りしますのでご注意ください。
Ⓒ2021日本ニュートラルポイント研究所
※下記のリンクをクリックするとPDFファイルで表示されます。
- 講傳の始めに
- 葛木神道の<全体像>
「失われた古代史の復元」(生駒山頂定例セミナー第4回テキスト)
- 「葛木山岳神道」について(第一)
- 「葛木山岳神道」について(龍灯会第3回テキスト)
- 「葛木神道秘巻」(秘伝書と偽伝書、法華経と山の民)
- 「口伝と秘伝書について」(海底磐◇字秘文 ほか)
- 三輪神道秘事(託宣形式を含む)